「全聾作曲家」騒動って、結局

Pet shop Boys 「Opportunities (Let's Make Lots of Money) 」 http://www.youtube.com/watch?v=JuHIRrt5lCI
陳腐だが、このニュースで当初思い浮かんだのが、やっぱコレDA・YO・NEってコトで(苦笑)。ま、オレが最初にこのニュースを知ったのはNHKの「朝イチ」で「番組で取り上げた作曲家の作品が別人の物だった」だが、「ハァ、誰それ?名前を間違えたかしたの?」程度の認識であった。そしたらその後間も無く「全聾の作曲家にゴースト(代作者)発覚」って聞いて、更に「ハァ?」状態。つか「全聾」ってナニ?そンなンで作曲なンてデケるの?ぢつは何時にも増してヒマだったンで、その渦中の「全聾作曲家」作品をYouTubeを漁って最初に見つけた「交響曲第一番 HIROSHIMA」…ナニ、この(後期)ロマン派コラージュミュージック、ゴイスと思いつつ(最初の数十秒でギヴアップしかけたのは内緒)、他にもピアノソナタだのナンだのってあったので摘み聞き。で、まあ、パクリとまでは言わないが、どれもミョ〜にコラージュミュージックって趣きに思った。そしたらそこへ「指示書」と呼ばれる一枚の紙が登場。うは、図形楽譜みたいだ〜(笑)。
交響曲第一番」指示書 http://buzzap.net/images/2014/02/06/samuragouchi-mamoru/1_l.jpg
ンで、そン中にクラシック作曲家に混じって「ペンデュラム」の名を発見。まさかドラムンベースのアノ人達?…あ、いやCCRの方かナァ、謎だ。多分、どっちも違う(笑)。
Pendulum http://www.pendulum.com/
CCR 「Pendulum」 http://www.amazon.co.jp/Pendulum-Ccr/dp/B000000XCK
まあイイや。ンで「代作者」はコレの「リアライゼーション」をヤッたワケか。な〜ンて軽く思ってた。つってもこの「指示書」って「テキトーにパクッてこンな感じでヨロ」っつー風にも「読める」ケドね。ちなみに図形楽譜ってこーゆーの。以下リンクには只の「イメージ図」も混じってるが、どーゆーのかは判ると思う。
素晴らしき図形楽譜の世界 http://overkast.jp/2012/01/graphic_notation/
ンで、コレはムチャ振りに近い図形楽譜のページ。
ASZA http://www.asza.com/r3sc.shtml
確か1960年代後半〜1970年代前半に、こーゆー筆の殴り書きみたいなのをオーケストラで演奏したっつー例があったと思うが、記憶違いかな。この時は指揮者が「リアライゼーション」をヤッた筈。
こンなコトで「ひゃあ」とかプチ盛り上がるオレだったが、今度は「代作者」の正体判明とキたYO。えーっと、新垣隆、ふ〜ン。桐朋学園大学の非常勤講師で無声映画伴奏楽団カラード・モノトーンに…て、ちょっと待て、カラード・モノトーンって名前、聞いたコトあるゾ、メンバーだったンだ、ヘェ。ンじゃ、YouTubeにナンか上がってたりして…と探して最初にメッケたのがコレ。
「インヴェンション あるいは 倒置法 II」 http://www.youtube.com/watch?v=72_xyYwldzI
あれ、演奏がアンサンブルジェネシスって…こっちも名前知ってるゾ(でも演奏聴いたコトあったっけ?)。ンで、更にメッケたのがコレ。
「インヴェンション あるいは 倒置法 III」 http://www.youtube.com/watch?v=63wqyJ-1ZI8
「連辞一層次 II」 http://www.youtube.com/watch?v=8cwB8OJpkLA
え、こンなン作るヒトが?あの「指示書」を元に?あの「交響曲第一番」を?素直にスゴいンデスが?ナニモノ?つか、何故にあンな手間が掛かって実入りのなさそーな「仕事」をヤル気に?
だって「交響曲第一番」ってCD1枚にギリギリ収まる前提で演奏時間74分設定。先ず演奏時間が長過ぎて、評価の定まってるベートーヴェンの第9のよーに演奏されるかも危うい、つか、新人で(当時)無名の作家の作品ってだけで演奏すらムリぢゃネ?演奏される当てでも有ったのかナ、きっとそーだナ、その為の「全聾作曲家」設定ってコトか。はぁ、障害者ビジネスもエエ加減にして欲しー。そーいや「現代のベートーヴェン」ってフレーズで売ってたンだっけ。ン〜、ムリだ。
交響曲第一番 HIROSHIMA 第3楽章」後半 http://www.youtube.com/watch?v=Gfv2X8_2W38
ま、オレは「食指」が動かンが、「全聾」設定ヌキでもコレを「イイッ」と受け入れる層があるコトは判る。例えば、こンな評価とか。
交響曲の代作問題について http://kukikei.sakura.ne.jp/sym-jpn-samuragochi.htm
それはそれでエエと思うンだが、なンつーか、やっぱもやもやはする。ナニしろTV番組で「全聾作曲家」の苦悩の創作生活(笑)が紹介されて、イッキにブレイクしたコトを知ってしまったから。ココまでが2月5日。翌日には週刊文春の記事が、オマケに「代作者」の新垣隆本人が記者会見とか。ひゃーっ!!!
新垣隆 会見全文 http://blogos.com/article/79742/
この会見についてどーこー書くキはオレにはナイが、それでも「成る程」と腑に落ちる部分があったと書いて、コレを紹介しておく。
より正しい物語を得た音楽はより幸せである http://www.morishitayui.jp/samuragochi-niigaki/
それにしても「全聾」って無謀過ぎてどうしてイイか判らンレヴェルの設定を決行して成功させる「手腕」が怖過ぎる。一体そこにはどンな「マジック」があったのか。それは今回の「告発」をお膳立てしたらしいライターが「追求」するンだろーが、新垣隆の今後が心配。彼自身はPet Shop Boysの歌みたいにLots of Moneyを稼いだ訳でもナイし、そもそもソコには全くキョーミなさそうな人物みたいだネ。今度は「全聾作曲家」のマヂな「正体」が知りたいトコだナ。