地下鉄で外国人女性からアプローチされちゃった

昔の話だ。彼女は多分アメリカ人。穏当に書いてふっくら体型。オレは地下鉄の電車のドアにもたれてマンガ週刊誌を読んでた。彼女がオレの横に来たのは判ってた。そしてずっとオレを見ていたコトも。
「ハイ」と、とーとー彼女が声をかけて来た。「はろー」とオレ。何の躊躇も無く、彼女は英語で話し始めた。どーしてオレに英語が判ると思ったのか。そりゃまあ、ある程度なら判ったケド。「何を読んでるの?」と彼女。「マンガ」と、言外に相手に関心がナイのを臭わせたつもり。「どんなマンガなの?面白そうね。」と彼女は構わず話しかけて来る。しょーがナイので、その時読んでいたページを見せた。
「いや、不潔(No, it's dirty)。」とゆー反応。は?不潔?そのページは女性フラメンコダンサーが情熱的に踊るとゆー場面。ま、そりゃ露出度の高いドレスを着たダンサーだケド、エロぢゃナイ描写だゾ。不潔って…。「そうかナァ。」とオレが首を捻ると「スケベよ(Horny)。」と彼女。「スケべ。」
ふと彼女の顔を見た。マトモに彼女の顔を見たのはそれが初めてだった。腕組みし、憮然としている。明らかに怒っている。何だ?自分に関心が無く、マンガのフラメンコダンサーに「夢中」だったから?にしても、フラメンコの描写を読ンでただけで不潔でスケベ。ほぉ。ンじゃ、フラメンコをナマで観てたらどーだったンだろ。「スケベ。」と彼女は吐き捨てるよーに言い、そのまま次の駅までじっとオレを睨んでた。オレはもー無視するコトにして、マンガを読んでた。エログラビアぢゃなくて良かったネ。まー、多分、彼女は友達に「日本の男は不潔でスケベ」と吹聴しまくっただろー。オレからすれば、彼女が一体ナニを期待してたにせよ、メーワクだったンだケド。電車で始まる恋のタネは、こーやって腐って消えた。イイ出逢いはなかなかナイもンだ。