その美術館、リストラが必要につき

新潟辺りが大雨で洪水で水浸しでタイヘン。だケド、ニッポン全国ハレ模様な夏到来。世間は今日から三連休。学校は夏休み。海へ山へ海外へ。地震もあったケドへっちゃらだヨネ。ケドも、オレにはそンな余裕ナシ。お家で大人しくナニげにネット巡回してたら、こンなの拾って、まービックリ。
http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=home&NWID=2004071601004599
http://www.yma.city.yokohama.jp/nsr/info/
「作品に性器が映っていることを懸念する声が内部から起きた。警察関係者に相談したところ「問題があるだろう」という見解だったため、6月下旬になって中止を決めたという。」うーむ。スゲー。公開中止になったのは「美術作家、高嶺格さん(36)=京都市在住=の「木村さん」。重度の障害がある男性の自慰を高嶺さんが介助する様子を描き「性の崇高さを表現した」(高嶺さん)作品」だそーナ。問題の作品の内容も「ナニ」だケド、こーゆー相談をわざわざヤッてしまう美術館も「ナニ」だナァ。ンぢゃ「性器」が映ってなきゃ良かったンか?
http://www.tinyalice.net/cutin/latest/#anchor1
昔、デレク・ジャーマンの映画を上映した時、上映館が「一般」の映画館だったため、性器が映る部分にボカシを入れなきゃどーしても上映デキナイっつーンで、しょーがなくボカシ入れたとゆー話を聞いたコトがある。上映が「一般」の映画館ぢゃなかったらどーだったかとゆーのは判らンケド、その時ハッキリしてたのは、ボカシを要請したのは映画買付を援助したスポンサー側で、映画館側ではナイとゆーコト。問題の映画をチョイスした人達は、出来ればボカシなどとゆー「無粋」なコトをしたくなくて「コレはアートなンですから」とスポンサー側に訴えたらしーケド、映画そのものが買付不可能になるので、やむなくボカシを入れたそーだ。ま、ボカシが入ってても映画のテーマそのものには大して影響が無かったンだケド。
http://c-cross.cside2.com/html/a20te002.htm
ところが、今回の「木村さん」とゆー作品の場合、「性器露出」は作品のテーマの根幹に関わってるとも思えるので、そこにボカシを入れると何だかミョ〜なコトになる。それで、作品そのものが公開中止の憂き目に遭っちゃったワケだケド、その判断を警察に相談する美術館って一体…。ま、この「木村さん」とゆー作品自体、実物観ないとナンとも判断出来ンっつーのはあるにせよ、現時点ではオレには疑問符が付く代物。しかし、それとは別に、この美術館の取った行動は、問題の作品を「ポルノ」と考えてのコトとしか思えナイ。「人間の根源を問うという」とゆーのが展覧会の趣旨らしーケド、ま、それで「身体障害フェチなポルノ作品」を選出したとゆーコトだったンだネ。
一応、美術作品は「ポルノではナイ」とゆー「建前」の元に「猥褻物陳列」を「許容」されてるみたいだから、一旦「ポルノ」と判定されれば、それは撤回されるコトになる。今回、その判断を美術館側が、わざわざ警察に判断を仰いだのは、そーゆーコト。選出されちゃった作家さんは不幸だネ。本当は、美術館側が「ポルノではナイ」とゆー「建前」をこそ、死守しなくちゃイケナイのに。何しろ「芸術」の名を借りた、いや、「芸術」の名を賞与された「ポルノ」な図像は大量に存在するのだから。
オレが知ってる「ポルノではナイ」とゆー「建前」の元に「猥褻物陳列」を「許容」されちゃった極端な例は、女性器のどアップ写真だ。何年前だか忘れたケド、アサヒカメラとゆー雑誌に4枚程掲載された中川政昭の作品だったと思う。随分大胆な判断をするモンだと、当時すンげー衝撃を受けた。その雑誌は、Andres Serranoの射精写真なンかも掲載してたりしてたと思う。そーゆーの、いちいち警察に掲載を相談するって?あーゆーのをチェックするのって、所謂「サンプリング」式に行われてるンだケド。のこのこ「相談」しに警察にイクのってマヌケだヨ。ましてや美術館が。あーもー。自分で「価値」を「判断」するコトが最上級に求められる「職業」で、こンなコトって。作品の是非は、それがちゃンとデキるよーになってからだ。その美術館、リストラしなきゃ、ね。
中川政昭 http://www.asahi-net.or.jp/~YS3M-NKGW/
Andres Serrano http://www.photology.com/serrano/