「遠慮」の果ての「怠慢」が生むキケン

関西電力美浜原子力発電所事故。28年前、三菱重工が受注した点検台帳に、今回事故った問題のパイプをチェックする項目を入れ忘れた。以来、該当個所は一度もチェックされなかったケド、三菱重工から管理を引き継いだ管理会社が、該当個所のチェック項目がナイコトを発見。その発見から7ヶ月経過した後、やっと関西電力にそれを報告。関西電力は該当個所のチェックを、その9ヶ月後、つまり今月実施する予定だったとか。事故は、その予備調査の最中、発生した。問題のパイプは、経年劣化で厚みが10mmから1.4mmまで摩耗してて、そこを通っていた蒸気の圧力に耐えられず破裂した。そこからモーレツなイキオイで吹き出た蒸気の温度は140度。4名死亡。2名重態。7名負傷。死亡者は蒸焼状態で全身真っ白だったとか。
破裂したのは2次冷却水パイプとゆーらしー。コレは原子炉の冷却部分に直接関わってナイので放射能漏れはナイとは言われてるケド、この事故が、その原子炉を冷却してる1次冷却水パイプに影響した可能性がなかったとは言えナイ。まー、どっちにしろ、この事故が危険なモノだったコトに変わりはナイ。
コレでオレが思い出したのが、あの雪印の牛乳工場での「事故」だ。パイプ清掃の不備で大腸菌発生。アレも関西ぢゃなかったっけ?オマケに今回の原発事故は、あの三菱重工も絡ンでる。どーなってンだか。
チェック項目漏れに気付いた管理会社が関西電力に報告をするまでの7ヶ月、一体ナニを悩んでそンなに時間が掛かったのか。更にそこから9ヶ月、関西電力が該当個所のチェックを行わなかったのは何故?28年ノーチェックで無事だったから大丈夫、何事もナイだろー。そンな風に考えたのだろーか。寧ろ、28年ノーチェックだったから、ナニか起きてもオカシくナイと、キケンだと思わなかったのだろーか。9ヶ月チェックを待ったのは、年に一度の定期検査の時期に合わせるためだったらしー。ンでもって検査中も発電所稼働中…。
どーゆー事情があったにせよ、杜撰だよナァ。28年気付かなかったコトにされてるケド、違う気がする。管理を引き継いだ管理会社はすぐ気付いたっぽかった。やっぱ、きっと大丈夫だろーとゆーお得意の「馴れ合い」が産んだ悲劇の一つなンだろーナ。みんな「解り合ってる」から大丈夫なンだよネ。そーゆー「幻想」の上に成り立つ「安全」が日本の危機管理の本質っつーのが、こーゆー関西方面から噴出するっつー感じか。「余所者」だらけの東京や、その周辺に比べりゃ、圧倒的に「地元っ子」だらけな関西。大阪人があれだけ「お笑い」に傾倒してるのって、それがその「馴れ合い」の基礎を作るのに有効だと無意識的に信じてるからだと、オレは思うケド、今回のこの事故の発端は、そーゆー共同体に於ける「馴れ合い」が産んだ気がする。ま、そーは書いてみたケド、そこにドライな損得勘定をトッピングするのが「都会っ子」大阪人。彼等があーンな感じにずーずーしさ炸裂状態になったりすンのって、そのせーかも。
乱暴に言えば、大阪の個人が発生させた雪印の牛乳工場の「事故」との大きな違いはココか。「まぁ大丈夫だろー」とゆー鷹揚さを以て「怠慢」なのと、「きっと大丈夫な筈だ」とゆー「遠慮」の連鎖が結果的に生じさせた「怠慢」との違い。その「遠慮」の相手は三菱重工であり、関西電力自身でもある。コレって一体?あンまり「お上」に「遠慮」してると、こーなるって見本だろーか?