「The Village」のその後

The Villageを観た友人が「あれって、何かDogvilleに似てるよね。」と話す。あー、確かにそーかも。方向は逆を向いてても、どっちも閉鎖的な村が舞台だし、テーマはUSAだし。Dogvilleでは延々と「傲慢(elegant)」であるコトとか「権力(power)の行使」について語られ、そこに横たわる「現実と理想との間にあるギャップ」を埋めるためにはどうするのかっつーのが、あの衝撃(苦笑)のラストシーンに繋がるワケだケド、The Villageでは「現実と理想との間にあるギャップ」と「その中で生きるしたたかさ(toughness)」を描く。The Villageの、あの閉ざされた村がかなり早い時期に崩壊するのは、予想デキるコトだ。「その後」が描かれナイコトで「ヒネリがなさ過ぎる」と思うヒト達が多いみたいだケド、アレは描く必要がナイから、アソコで映画が終わるのだ。アレを描いてしまったら、あの映画は、本当に陳腐で愚かなモノになると、オレは思う。以下、ちょいネタバレ。ま、実はネタバレしてから観た方が、The Villageは楽しめるンぢゃナイかと思うケド。
主人公は愛するヒトを救うため、悪意とキケンに満ちていると聞かされ続けた「街」へクスリをもらいにイク。(映画冒頭には、クスリがなかったために亡くなった村人の葬式シーンがあったりする。)そして、悪意とキケンが溢れている筈の「街」で主人公が出会うのは、殆ど無償の「善意」だった。「街」で「希望」を手に入れ、そこから帰って来た主人公は「怪物を殺した」と村人に告げる。つまり、この主人公には今まで通りのヤリ方で村を存続させるために「恐怖」を利用する意志がナイコトが判る。もうそれで、この映画にとっては充分だ。
アメリカの友人から電話。オレのCDを聴いたとゆー。「前よりヘン(stranger than before)だよね、スゴく。」と笑う。あー、それ、誉めてンのか。つーか「ヘン」とゆーのは、この場合、オレにとっては「イイ」と同義。気に入ってクレたか。…て、感想、ソレだけ?The Village観に行ったと話したら「知らない。興味ない。」だって。それよか選挙に関心まっしぐららしー。大騒ぎだって。「今日は9月11日だよ」と話したら「そーだね、うん」と反応が薄い。ま、過剰に反応されるよりマシか。